2015年4月7日火曜日

みんな急がば回れ

桜堤児童館転用の背景について先日市長よりお話がありました。それを紹介した記事にもありますように、市長と食い違う説もあります。これは、より広く知らないといけないということで過去の議事録を読むことにしました。具体的には児童館というキーワードで議事録から検索して片っ端から読んでいきます。当然、キーワードが含まれていれば何でもピックアップされてしまいます。転用とは直接関係ない話も引っかかるわけです。今回はそんなことの一つの話です。

平成26年第4回定例会での近藤和義議員の一般質問でのことです。行政は話の進め方がまずいというのです。ごもっとも。そのとおり。児童館の転用もその一例として取り上げられました。

政策決定過程における市議会議員への情報提供について尋ねます。このたび、議案には上がりませんでしたが、行政側より児童館の廃止に伴う施策の今後について、おおよその骨子が固まりましたので報告をしたいと説明がありました。児童館については、この話を聞く前に、市民から、廃止になると言われたがどうなのかと問い合わせがありました。私は、非公式にもこのことを知り得なかったのですが、昨年の北ホールについても同様なことがありました。また、児童館についてはその活動の歴史は大いに評価されています。しかし、武蔵野市西部に1カ所の設置のため、利用者に地域差があり、さまざまな意見が出されていることは承知しておりました。他の議案のほとんどもそうですが、骨子が固まってから我々に説明があるということは、その議案がかかれば、賛成か反対の立場を示すことしかできません。さらに、市民の方が先に情報を得ているということは、市民に相談を受ける立場の我々議員はまことに不勉強ではないかと思われてしまいます。また、行政側も車の両輪と常々申しておりますが、情報の出し方がこれで意見交換をするということは、全く片車輪と言わざるを得ません。過日の文化会館改修工事の際は、全員協議会を二度開き、さまざまな意見交換をしました。これとて予算審査の際、文化会館基本設計に関する予算及び改修関係項目に多くの疑問が出され、本予算の取り扱いについて陰が出てきたため、市長より議員に意見を求めたり、それまで予算の執行をしないと申し出がありました。このことによって実現したものでした。北ホールや歴史資料館の件などももっと早い時点から市議会と情報交換し、意見交換をすれば、もっとやわらかく、順調に動いたと思います。したがって、施策を決定する際には、今度このような施策を行いたいがどうだろうとの意見を、素案のときから市議会に情報を提供し、施策立案の進捗に合わせ行政報告など適宜に情報交換をすべきと思います。

(中略)

情報提供についてです。市長は、情報提供を行政報告において行っているというふうに今おっしゃっていました。確かに、行政報告は前市長の時代よりも丁寧にたくさん何件も出ています。それはわかります。そうでなくて、もっと、こういう施策を行いたいのだけれどもどうだろうかというところからやってもらうと、もうちょっとありがたい。例えば北ホールについては、今度北ホールをこういうふうに転用したいのだけれどもとか、あるいは返したいとか、そういうことを私たちに行政報告の前に示していただければ、もっともっとやわらかくきちんとできたのではないか。というのは、決まってからお話をいただいています。この決まってからのお話というのは、さまざま、例えば児童館の問題も、児童館の方向性の骨子が固まりましたのでというお話をいただきました。そうすると次に出てくるのは廃止条例です。そうすると、これは廃止条例がいいか悪いか、賛成か反対かという形になってしまうのです。児童館の将来をどうしたらいいのだろうかと。時間はかかります。でも児童館の将来をどうしたらいいのかということをやはり私たちに示して、それで案の一つにこういうものがあるぞということを言っていただければ、もっともっと、先ほど申したようにやわらかく、そして早い解決を見るのではないかというふうに思っています。時間はかかります

現状の話の進め方ではろくな意見交換ができない。問題点の洗い出しもできない。改善点も出せない。もっと違うアイデアも出せない。行政は議会の意見を聞く気なしということでしょうか。これじゃ市民意見も無視されちゃいますね。手元に調整計画の策定委員会で配布されたワークショップIIの実施報告【速報版】があるのですが、いっさい討議要綱には取り込まれていないようです。

行政のアイデアでは解決できないけれども、解決できる問題があったらどうするのでしょう。議会は解決できないアイデアなんて採用しないから、その問題は放置されて酬われない人が生まれちゃうのでしょうか。児童館に限れば、解決できないで現状維持が継続されるという嬉しい副作用が得られちゃっています。いやいや、こんなことを喜んじゃダメです。児童館も合理的な判断を基に拡充しなければ。

一般的な問題に話を戻して、近藤議員の言うとおり、時間はかかるけれども、行政・議会・当事者で合理的な方針を作るべきです。その他によい知恵を持ってる人がいれば頼ってもいいですね。他自治体のアイデアも参考にしたいですね。あ、近藤議員は当事者については含めていませんでした。でも、一緒にやったほうが、結局は近道だと思います。

そういえば、境こども園の園庭問題も早いうちから当事者との意見交換があれば、陳情を出されることもなく、土壇場で図面を描き変えることもなく、丸く収まったのに、ということもありました。

北ホール、市民文化会館、歴史資料館、桜堤児童館、境こども園園庭、進め方の問題多すぎない?

これって、もしかして、自治基本条例と関係ある?行政の仕事の仕方、議会の関わり方、市民参加とか。

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