2016年10月8日土曜日

単一目的施設は作らない?

「武蔵野市は単一目的の施設は作らない」という話しをたまに聞きます。確かに婦人会館などは武蔵野市では見当たりません。どういう理由でそうなったかは知りませんが、そうなんだなと漠然と思い込んでいました。ところが、たまたまコミュニティ構想を読んでいるときにこんなことが書き込まれていることに気が付きました。

 なお、市民施設長期計画の策定にあたって留意すべき点は次のとおりある。
1. 大型会館の建設にあたっては、多目的利用を考え、婦人会館、教育会館、労働会館などの単一目的の会館の建設をできるだけさける
2. 市民施設は、規模の大小を問わず緑地や遊び場と結びつけて市民センター的機能をもつように設計する。
武蔵野市のコミュニティ構想 pp.12-15

確かに「単一目的の会館の建設をできるだけさける」とありますが、「大型会館の建設にあたっては」と条件が付けてあります。盲目的に単一目的はダメと書いてるわけではありません。それじゃ、大型会館って何だろう?上の引用文のさらに少し前に書いてあります。

 市民施設ネットワーク計画のなかで重点的に拡充する必要のあるものはコミュニティレベルにおけるチビッ子広場、児童遊園、集会施設の拡充、地区レベルにおける公園、プール、児童センター、全市レベルでの体育施設、大型会館ないし市民ホールである。
武蔵野市のコミュニティ構想 p.12

どうやら大型会館は全市レベルのもののようです。つまり、全市レベルの大型会館は単一目的がダメなのであって、それ以外についはこの限りではないということです。

しかし、この文書は昭和46年のもので、現在でも有効なのか不安になります。ということでgoogleで調べてみました。新しそうな文書は平成22年の「今後の公共施設配置のあり方について」です。この文書は第五期基本構想・長期計画を策定する際に利用されたようです。まずは「はじめに」で出てきます。

さらに、市民施設の設置にあたっては単一目的の施設建設をできるだけ避けるとともに、民間施設の活用も積極的に図るという考えである。これらの考え方により、コミュニティセンターや図書館をはじめとする市民施設が効率的、効果的に配置されてきた。
今後の公共施設配置のあり方について p.1

あらら、ここでは大型会館の条件が無くなってます。さらに読み進めると「これまでの公共施設配置の考え方」というところで出てきます。

(1)武蔵野市基本構想・長期計画( 昭和46~ 55年度)
(中略)
また、市民施設のネットワークの具体化のために留意する点として、用地の先行取得の必要性とともに、大型会館の建設にあたっては、多目的利用を考え、婦人会館、教育会館、労働会館などの単一目的の会館の建設をできるだけさけることも掲げている。
今後の公共施設配置のあり方について p.4

大型会館云々は書いてありました。この後は単一目的については書かれていないので、やはり現在でも全市レベルの大型会館という条件はまだ有効なようです。

それじゃ桜堤児童館はどうなんだろう?コミュニティ構想によると、どうやら児童館(児童センター)は地区レベルのもののようです。ということで単一目的云々で児童館はダメよということにはならないですね。それどころか、あと二館作らないと!

ところで、現在改修中の市民文化会館、これは全市レベルの大型会館です。桜堤児童館に加えようとしていた預かり保育機能も付けてもらえれば、利用中、子育て世代は助かります。また市役所を利用するときも預けられれば便利だなぁ。これが多目的と言えるかどうか分からないけど。

2016年3月24日木曜日

桜堤児童館は数年内に完全復旧できる予定

最近は武蔵野市の児童館についてはあまり大きな動きがありません。久しぶりのブログ更新です。

2016年3月23日、予算特別委員会、締めくくり総括内で山本ひとみ委員の質問に対して市長から桜堤児童館の完全復旧についての答弁がありました。

山本委員「児童館二階グループ保育室は待機児対策が一定の目処がつくまで利用するということだったが、平成28・29年度で別の受け皿を作るということいなりますが、いかかでしょうか。」

市長「児童館の二階の利用でございますが、ここもあくまで緊急待機児対策でスタートしておりますものですからやはり待機児対策は一段落しないといけないのではないかなと思っておりますので、二年以内に待機児を解消するという目標を掲げておりますので、それに連動して、その解消を図っていきたいと思っている。」
平成28年第1回武蔵野市議会定例会予算特別委員会 山本ひとみ委員質問

本間まさよ議員のブログにも「市長も、2017年度までに待機児童はゼロにすると発言し」という書込みがあり、それを裏付けることができます。

ということで、桜堤児童館の完全復旧の目処は2018年4月、かまたは2017年度の早いうちに解消できれば前倒しできるかな。それとも改修が入ってもっと遅くなるかな。

この4月以降、行政より桜堤児童館に関する市の考え方の説明会が予定されています。その後には利用者の意見を聞き取る懇談会のような場も想定されています。現利用者、これから利用してみたい方、利用しづらかった方、いろんな意見を出し合いましょう。条例では桜堤児童館は中学生までの児童と大人の利用となっていますよ、中学生。0123世代も上の世代を見ながら安全安心の確保もできるかもしれません。

2015年12月10日木曜日

桜堤児童館におもちゃを寄付しました

むさしの児童館推進会は保育園増やし隊@武蔵野・境おやこひろばと一緒に、8月に行われたサンヴァリエ桜堤自治会夏祭りで子ども用品の不要品バザーを開きました。近隣のみなさんのご協力で商品もたくさん揃い、売上が13,510円もありました。当初の予定通り、そのときの売上でおもちゃを購入し桜堤児童館に寄付いたしました。


  • 公園レーサーjarimo×2
  • ドラえもん日本旅行ゲーム×1
  • ゾインゴボインゴ×1
  • トレーシングペーパー20枚×5


余ったお金は桜野小前ローソンのレジ前にある募金箱に入れました。

不要品を快くご提供くださったみなさま、ご購入いただいたみなさま、場所を提供してくださったサンヴァリエ桜堤自治会さま、運営された各会のみなさま、ありがとうございました。

子どもたち、どんどん遊んでくれ。

2015年10月14日水曜日

やっぱり一時保育は足りなくなかった

先日、「本当に足りないのは一時預りじゃないんじゃない? 」という記事を書きました。そのときは小耳に挟んだ程度の情報でソースはないと書きましたが、ソースが出てきました。2013年12月12日の文教委員会です。児童館における緊急待機児童対策に関する工事についての解答で子ども家庭部長がこう話しています。


一方、桜堤地区には限らないのですけれども、今、非常に一時保育の需要が高くなっております。そうした、市内でも何カ所かでやっていますけれども、定員5名規模ですと、もうほとんど固定の方とかで埋まってしまって、なかなか、ちょっとという方が入りづらい状況というのも ございます。
2013年12月12日の文教委員会会議録

「固定の方」は本来保育園でカヴァーされるべき人のことです。やはり一時預りが足りないのではなくて、ただただ保育所が足りないから一時預かりの枠に流れ込んでるだけでした。一時預かり施設を増やす前に、桜堤児童館の二階に入居する前に、ちゃんとした保育園を作るのが先です。

現状の一時預かりサービスは誰も満足できない→増やしても意味が無い
一時預かりに本当は満足度
預けてる普通の保育園に預けたい不満
預けていない一時預かりに預けたい不満

武蔵野市の人口推計によると、この子ども溢れ状態はこの先10年以上は続きます。

2015年9月12日土曜日

本当に足りないのは一時保育じゃないんじゃない?

聞いた話なんで、統計データや調査データがある話じゃないです。市も、ニーズがニーズがといってる割にはデータをとってないので、ド素人の市民がソース無しの話しを書いてもOKということにしておきます。一応このブログでは情報は再確認できるものしか使ってません。 今回は例外です。

保育園での一時預かりというサービスについてです。子どもを預かってもらうので通常保育のようですが、そうではなく、事前に予約してその日だけ預かってもらうサービスです。普段家庭保育をしているお母さん(お父さんも?)が病院や買い物、リフレッシュ、なんかしらの用事があるときに子どもを預けられます。便利なサービスですね。

市は、このサービスが足りていない、ニーズがあると言うんです。いつも予約が取れないと言われてるそうです。が、ちょいと小耳に挟んだんですが、認可保育園の応募で不承諾になってしまった人がしょうがなく一時保育に流れてるそうです。その当人からしたら仕事には行かないといけないし、子どもは預けないといけない、当然そうなりますよね。家庭保育の人がのん気に予約しようと思っても、切羽つまった人はとっくに予約を入れてます。予約が取れなくて当たり前です。

市の言うニーズはこの予約が取れない人のことなんですね。もう、問題の根本は見えましたね。認可保育園が足りないだけなんです。ところで一時保育で凌いでる人達は待機児童に数えられているのでしょうか。市は、認可以外のなんらかの手段で凌いでる人を待機児童の数に取り込んでいません。市の言い分では、どうにかなってるんでしょ?ということらしいです。いやいや、どうにか無理やり凌いでるんですよ。

武蔵野市がちゃんと保育環境を整備しないから、市民はエライことになってるよ。

しかし、いつも通ってる児童館で子ども預けられたら便利だな。でも児童館の場合は他の親子も来てるからちょっとみててができるし、システマチックにするにしても共助タイプの「なかまほいく」の方が向いてるかな。その前に桜堤児童館のお隣には桜堤保育園の一時預かりがあるか。正常に機能してれば。

2015年9月9日水曜日

一文惜しみの百知らず 〜ケチんぼ大作戦〜

武蔵野市は公共施設については今後新しく作らず既存の施設を再利用していこうという考えです。今後出費が増えるから倹約しようってことでしょう。これから超高齢化社会を迎えようがなんだろうがいつの時代も無駄遣いはいけません。

今、市は桜堤児童館にグループ保育室などを入れようとしています。何年か前は桜堤児童館自体を0123にしようとも検討されていました。桜堤地域に何か作ろうとすると必ず桜堤児童館を乗っ取る形で実現しようとしています。これも市としては倹約の一つなのでしょう。しかし、家庭で保育をしている人達からしたら、いつも何で私たちばかりにしわ寄せがあるの?何でこんなに冷遇されるの?家庭保育へのしわよせはこれで終わるの?また何か奪われるの?最後は自宅があるじゃないかと言い出しかねません。

今までがんばって家庭保育をしてきた人達の中にも、こんな市の姿勢を知り落胆し、それだったら子ども預けて働こうかなって人が出てきてもおかしくないです。保育園へ通わせると一人当たり160万円(※)の補助金が出てるなんて聞いたらなおさらです。
小学校に保育園の可能性 - 川名ゆうじ議員ブログ

ここで仮の計算をしてみます。何をケチってるかよくわかりませんが、児童館の2Fを児童館以外の施設として年間何らかの費用を仮に1000万円節約しようとしたとします。その結果、家庭保育の一定数が保育園に子ども預けて働いたらどうなるか。


まずは待機児童が増えます。その後、市は一応保育に欠ける子の面倒はみてくれるということなので保育園に入れるとします。一人当たり160万円の補助金を出すことになります。さて何人が家庭保育をやめて保育園に子どもを預けたらケチった1000万円(仮)が吹っ飛ぶか。たった7人です。ここに使ったパラメータは仮の数字なので、実際の数字では少し違ってくるでしょう。でも7人が100人になるとか大きく違う結果にはならないのでは?そして倹約失敗ということになりますね。

保育園は作らないから待機児童増えても大丈夫だぜ、とか思ってたりして。


やや桶屋が儲かる話のようでしたが、まったく無い話ではないと思います。

市内全子育て家庭が保育園を希望したらどうなるんだろう?市の負担する保育コストが3倍に……こわい、こわい。

2015年9月7日月曜日

桜堤地区での人口増は予測されていた?

この活動を始めてからちょくちょく耳にする「武蔵野市は新しい施設は作らない」という考え方があります。先日の市議会一般質問でも市長の言葉で同様の発言がありました。おそらく次のような文書の中に書いてあると思います。ざっと流した感じでは見つけられなかった…ちゃんと読まないと。


何でこんなのを調べてるかというと。どういう前提の下でこうなったかということと、市全体の前提が桜堤地区にも通用するのかを知りたかったからです。つまり前提が桜堤地区において的外れだったらこんな方針も的外れって言えるんじゃないかと思ったということです。

残念ながら目的の成果は得られませんでした。しまった、また仕事の時間を削ってしまった…

チラッと見て気になったところを突っ込んでみます。

本市の人口(※2)は、昭和40年に13万人に達して以来、若干の増減はあるもののほぼ13万人代半ばで推移している。そして今後の人口推計では2018年(平成30年)ごろの13万9千人をピークに、その先は減少傾向に移っていくと予測される。
武蔵野市公共施設再編に関する基本的な考え方 (平成25年3月)

2013年5月には14万人超えてました。発行された2013年3月から2ヵ月後のことです。人口推計の精度ってどんな程度か知らないんですが、こんな感じなのでしょうか。比較的最近の東洋大学も子どもの人口が爆発するなんて書いてなかったし。

(2)コミュニティ地区の人口推移と人口構成
市域全体の人口は平成30 年頃まで微増傾向となり、その後減少傾向となります。コミュニティ地区ごとの人口推移をみると、地区により違いが明らかになります。
人口減少傾向と予測されるのは吉祥寺南、吉祥寺西、中央北、西久保、関前、境南地区です。特に吉祥寺南、吉祥寺西、境南の3 地区では平成42 年には、平成22 年に比べ10%程度の減少が予測されます。一方で人口増加傾向と予測されるのは吉祥寺東、吉祥寺北中央東、境、桜堤地区です。吉祥寺東、境地区で10~20%程度の増加、桜堤地区では50%程度と大きな人口増が予測されています。
中期的には、地域により人口の増減に偏在が見られ、特に桜堤地区などは行政ニーズの変化を見極める必要があります。
人口構成の変化を見ると、全ての地区で、80 歳以上の人口が増加しています。
武蔵野市 公共施設白書 (平成23年9月)

「地域により人口の増減に偏在が見られ、特に桜堤地区などは行政ニーズの変化を見極める必要があります」と書いてありますね。旧桜堤小を運動公園に!なんてのん気なこと言ってて大丈夫?運動公園ができて行政に感謝する地域住民っているかなぁ?