なお、市民施設長期計画の策定にあたって留意すべき点は次のとおりある。
1. 大型会館の建設にあたっては、多目的利用を考え、婦人会館、教育会館、労働会館などの単一目的の会館の建設をできるだけさける。
2. 市民施設は、規模の大小を問わず緑地や遊び場と結びつけて市民センター的機能をもつように設計する。
武蔵野市のコミュニティ構想 pp.12-15
確かに「単一目的の会館の建設をできるだけさける」とありますが、「大型会館の建設にあたっては」と条件が付けてあります。盲目的に単一目的はダメと書いてるわけではありません。それじゃ、大型会館って何だろう?上の引用文のさらに少し前に書いてあります。
市民施設ネットワーク計画のなかで重点的に拡充する必要のあるものはコミュニティレベルにおけるチビッ子広場、児童遊園、集会施設の拡充、地区レベルにおける公園、プール、児童センター、全市レベルでの体育施設、大型会館ないし市民ホールである。
武蔵野市のコミュニティ構想 p.12
どうやら大型会館は全市レベルのもののようです。つまり、全市レベルの大型会館は単一目的がダメなのであって、それ以外についはこの限りではないということです。
しかし、この文書は昭和46年のもので、現在でも有効なのか不安になります。ということでgoogleで調べてみました。新しそうな文書は平成22年の「今後の公共施設配置のあり方について」です。この文書は第五期基本構想・長期計画を策定する際に利用されたようです。まずは「はじめに」で出てきます。
さらに、市民施設の設置にあたっては単一目的の施設建設をできるだけ避けるとともに、民間施設の活用も積極的に図るという考えである。これらの考え方により、コミュニティセンターや図書館をはじめとする市民施設が効率的、効果的に配置されてきた。
今後の公共施設配置のあり方について p.1
あらら、ここでは大型会館の条件が無くなってます。さらに読み進めると「これまでの公共施設配置の考え方」というところで出てきます。
(1)武蔵野市基本構想・長期計画( 昭和46~ 55年度)
(中略)
また、市民施設のネットワークの具体化のために留意する点として、用地の先行取得の必要性とともに、大型会館の建設にあたっては、多目的利用を考え、婦人会館、教育会館、労働会館などの単一目的の会館の建設をできるだけさけることも掲げている。
今後の公共施設配置のあり方について p.4
大型会館云々は書いてありました。この後は単一目的については書かれていないので、やはり現在でも全市レベルの大型会館という条件はまだ有効なようです。
それじゃ桜堤児童館はどうなんだろう?コミュニティ構想によると、どうやら児童館(児童センター)は地区レベルのもののようです。ということで単一目的云々で児童館はダメよということにはならないですね。それどころか、あと二館作らないと!
ところで、現在改修中の市民文化会館、これは全市レベルの大型会館です。桜堤児童館に加えようとしていた預かり保育機能も付けてもらえれば、利用中、子育て世代は助かります。また市役所を利用するときも預けられれば便利だなぁ。これが多目的と言えるかどうか分からないけど。