2015年3月7日土曜日

もしかしてだけど~行政は児童館を作りたいんじゃないの

「引きこもった親子や、児童虐待をどうにかしたい」

という趣旨の発言を子ども家庭部長の口から何度か聞いたことがあります。ごもっともです。そこを否定する人はいないでしょう。そして、そのために桜堤児童館を廃止して0123化もしくは複合型子育て支援施設にしたいということです。なるほど、0123や複合型施設にはそういった機能があるのか。とはいきません。0123の機能ではそんなこと謳われてないし、複合型施設の機能も「0123施設の機能を含む、未就学児親子の子育てひろば、一時預かり、グループ保育」となっていて、市内にある同様な施設と同じ機能です。どうして上の課題を解決できるのでしょうか。

平成23年3月31日、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長から各市町村へ通知がありました。児童館ガイドラインを策定しましたよ。がんばって児童館運営してください。というものです。その策定しましたよ部分が「児童館ガイドラインについて」です。この中で下記のように書かれています。

児童館は、地域のすべての児童に健全な遊びを通してその健康を増進し、又は情操を豊かにする施設とされているが、職員の専門性を生かし子育て家庭の支援や児童虐待防止の対応も期待されているところである。
児童館ガイドラインについて

また通知の本体部分である「児童館ガイドライン」にも次のように書かれています。

2 児童館の機能・役割
(3) 問題の発生予防・早期発見と対応
「子どもと子育て家庭が抱える可能性のある問題の発生を予防し、かつ早期発見に努め、専門機関と連携して適切に対応すること。」
児童館ガイドライン

上の課題を解決するのはまさに児童館ではないでしょうか。スクールソーシャルワーカー(※)とも連携しています。児童館より適任な機関・施設がありますか。少なくとも0123や複合型施設の仕事ではありません。

家の外に出てこない家庭への対応は、各施設、イベントに参加してもらうぐらいしかできません。家庭まで入り込んで確認となりますと、特殊な権限をもった方が全戸家庭訪問するしかありません。どんな施設でもこの条件は同じです。児童館だからできるとか0123だからできるという話ではありません。

児童館も近くにありすぎて見えないものの一つか……

※ スクールソーシャルワーカーは、スクールカウンセラーとは役割が違います。詳しくは日本スクールソーシャルワーク協会のページ(Q4)を参照してください。

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