2015年1月16日金曜日

間に合いません、ギリギリ戦法

境幼稚園を廃園にし、一旦更地にして、境こども園を作ったときにこんなことがありました。園舎内に子ども協会の事務所スペースを作るため、園庭が狭くなるというのです。これに反対する市民が運動をおこしました。

陳受23第16号(結果:採択)境こども園(仮称)建築計画における境幼稚園の園庭規模と幼児教育環境の確保に関する陳情[PDF]

この陳情は議会で採択され、めでたしめでたしとなるところでした。が、この後ギリギリ戦法で反撃を食らうことになるのでした。

川名ゆうじ議員のブログによると、

陳情が求めていたことは、現在の園庭を残して欲しいというもので趣旨と違うとの質問があった。答弁では、できる限りの対応をした結果が今回の案。陳情で求められていた要望は、築山と砂場の面積へのこだわりであったことから考え直したもので、園庭の機能をよりよいものにするとの観点で考えた。先の陳情採択にあたって本会議で各会派からの討論があったが、その趣旨も踏まえた。これ以上、変更するとなると開設時期は遅れると考えた最終案と答弁だった。

陳情では園庭を全て残して欲しいと訴えているのに対して、市は僅かな譲歩を見せ、それ以上は開設時期が遅れる、園庭を取るか、開設を取るかと迫っているようです。「これ以上時間使って開設が遅れたらあなたたちのせいですからね。」と脅されているようです。こんなこと言われたらいくら小さな実でも食べるしかありません。悔しかったことだと思います。

でも、実際に時間が無いのは市職員の仕事に問題があるので、責任を取るのは市のはずなんですけどね。市民でも、議会でもありません。

何名かの議員さんのブログに妥協をした痕跡がありました。

先の本会義での討論のなかには、園庭を広くして欲しい気持ちが分かるが、園庭さえない保育所で過ごす子どももいることを考えれば、少しだけ我慢して欲しいとの主張があった。そのとおりだと思う。園庭がなくなったのではないのだし、園庭の詳細は、まだまだ煮詰めることができる。園舎自体の見直しこの案を最終として境子ども園の開設を目指してほしい。これ以上の見直しは開園時期を遅らせることになるからだ。


私たち文教委員に資料が渡されたのは、開会の数分前であり、多くの委員が図面を読み込む時間が足らなかったのではないかと思います。

一見、前回の委員会で示された図面とほとんど同じ図面でしたが、よくよく見ると、西南の保育室が50センチ後退し、園庭が少しだけですが広くなっていました。

最近行政側の説明や図面の提出が大変遅く、丁寧さに欠けるということがよく指摘されていましたが、今回も、微妙な修正図面であったので、事前に丁寧に説明してほしかったと思います。

(中略)

特に今回は、建設工期が大きな争点になってしまい、本来の幼児教育の在り方などという本質的な議論が、工期の議論に埋没されてしまいがちだったことも残念でした。

もっと早い段階での本質的な議論ができなかったのか、委員会を進めるにあたって率直な感想をもちました。


どうも、建築計画を見直すと工期が遅れ、25年4月の開園に間に合わないと言いたいようですが、陳情趣旨は第一に園庭の規模と幼児教育環境についてです。
開園についてはもちろん、守るようにしていただきたい。いや、守るべきです。と私も思っています。
しかし、その前段で皆さんが述べていたように市民や保護者、議会に対しての説明が足りなかったからこその陳情ではないでしょうか。議論をもっと早めにしていれば、時間的な問題はありません。また、時間的問題を議論の中心にする必要もありません。

二階に事務所が無かったらどうなってたんでしょうね。何で子どもたちが羽を伸ばす所に愛想の悪いおっさんがうろうろしないといけないんだ?

結局、沖島工業の倒産で開園時期は半年遅れてしまいました。

聞いた話では、この件以外にも似たような状況が多々あるようです。確かなことは分からないし、調べ上げる時間もないのでここでは書けません。

何かを盾にギリギリの段階で選択を迫るこの戦法はなかなか上手いと思います。けっこう成功するんじゃないでしょうか。ただ、後味は相当悪いんだろうな。何でこんな風に信用なくしたり、嫌われたりする仕事の仕方をするんだろう?何かするんだったら、喜ばれたり、社会の役に立った方が気分よかろうに。

市民や議会はギリギリ戦法を先読みして、事前に手を打つ必要がありそうです。

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